2021年2月28日日曜日

acoustune「ARS133」のレビュー~目指せhs1695tiの音~

 acoustuneから発売されたARSシリーズの「ARS133」を購入したので、
早速開封してレビュー書きたいと思います。
acoustune「ARS133」
acoustune「ARS133」


この「ARS133」を購入した目的は、同じacoustuneのイヤホンである「HS1697ti」の音を
より買いそびれた「HS1695ti」に近づけられるのでは?と考えたからです。

「HS1697ti」のレビューでも書いたように、
1.「HS1695ti」を試聴し、欲しくなる。でも金色デザインで躊躇する
 ↓
2.迷っている間に「HS1695ti」は完売する(「HS1695ti」は限定販売)
 ↓
3.色や付属ケーブルが違うだけでほとんど同じ「HS1697ti」が発売されたので購入する。
 ↓
4.なんか「HS1695ti」とは違う気がする。
  「HS1695ti」付属のケーブルを探し求めるも、これまた買いそびれる。

という経過をたどってきた中で発売されたのがこの「ARSシリーズ」です。
仕様としては

”16芯構造シルバーコートハイブリッドケーブル
(シルバーコートOFC&極細OFC/3重シールド/2重ツイスト16芯構造)”

ということで…「HS1695ti」のケーブル(ARC71)と比べてみると…
・ARC71
 シルバーコートOFC&極細OFC、3重シールド、2重ツイスト16芯構造
・ARS133
 シルバーコートOFC&極細OFC/3重シールド/2重ツイスト16芯構造
※いずれも代理店である株式会社アユートさんのHPより

と、いうことで、あら不思議。なんだか一緒に見えます。
「このARSシリーズはhs1695ti付属のARCシリーズと同様です」旨の情報は私は掴んでいませんが、
これは…一緒なのでは?と勝手に思ったわけです。







前置きが長くなりましたが、開けます。

■開封

パッケージです。
ARS133のパッケージ
「Engineered in Japan」と書いてあります
ARS133のパッケージ

立派なケース付です。まぁケーブルが増えるたびにこういったケースがケーブル本数分増えるのも
困りますし、より簡素なパッケージングで価格が下がるなら…個人的にはその方が嬉しいですが、
これはこれである程度所有欲を満たすのに貢献してくれる気もします。
ARS133のケースARS133のケース

開けるとケーブルが入っています。まぁ当たり前ですね。
開けて肩たたき券でも出ようものならびっくりしてしまいます。

付属品としてケーブルタイが2種類入っています。
プラグやコネクターはご丁寧に包まれて保護されています。

「HS1697ti」付属のケーブルと並べてみると、太いです。
1697tiの付属ケーブルもごつい方ですが、さらにごつくなります。そしてこのごつさが
個人的にはまたいいです。
上:ARS133 下:HS1697ti付属ケーブル
左:ARS133 右:HS1697ti付属ケーブル

プラグ部には接触抵抗を抑えることができる非磁性体材料を使い、グリーンのインシュレーター
部分にも高い絶縁性を持つ材料を採用しているんだそうです。デザイン的にもヘアライン加工が
高級感を醸し出します。
なんで…キャップ外さなかったのかなぁ…
ARS133プラグ部分
プラグには非磁性体材料を採用

分岐部分なんかも同等にヘアライン加工がされており、きれいです。
コネクタ部分はPentaconn EarコネクターとMMCX、IEM 2pinコネクターの3種類が用意されており、
他のイヤホンでの汎用性も考えてMMCXに使用かとも思ったのですが…アダプターを挟むことになれば
「このアダプターの影響はいかほどぞ」とか絶対に考え出すので、大人しくPentaconn Earにしました。


装着したときの風貌を比較してみました。
このARS100シリーズの色的には「HS1697tiのために作ったんじゃないか?」と思わせるくらいに
色がマッチしています。マッチしているのが良いのか悪いのかは別問題として。
ファッションに例えればデニムのパンツにジージャン着ちゃったようなうっかりさも感じ
なくはないですが、とりあえず統一感はばっちりです。
HS1697tiと標準ケーブル
HS1697tiとARS133

HS1697tiと標準ケーブル
HS1697tiとARS133


■音質

個人的な結論を先に書いてしまうと
  • ボーカルをストレートにくっきり&ハッキリ聴きたい、感じたいのであれば、標準ケーブルをチョイス
  • クラシックコンサートやライブものを聴くのであればARS133をチョイス
でしょうか。
標準ケーブルとARS133を比較すると、
(そもそもプラグが3.5ミリと4.4ミリで違うじゃないかという問題があるのですが、、、
 ちょっとそこは大目に見てください。。)
ARS133は音場表現・再現力や定位感、ライブ会場のいい意味でのモワッとした空気感の
再現性が1枚…いや2枚上手で、分離感も2枚上手です。
この辺りは神経をとがらせてよくよく耳を澄ませて聴いてみると…というレベルではなく、
なんとな~くで一聴しても「あれ?いつもと違う」とわかるくらいに違います。

クラシックの音数の多いコンサートものなんかでも、分離感と定位感がいいので、気持ちよく
音数が多くてもゴチャっとならずにスッキリ&晴々と聴けるようになります。

対して、ここは勿論好き嫌いの話でもあるのですが、スタジオ録音のボーカルものは
標準ケーブルで聴くよりも丸く、暖かく、少々緩い印象になります。
のでこのボーカルの表現の仕方という点では、よりストレートにボーカルが届いてくる
標準ケーブルのほうがいいという方も多い気がします。

ただ、個人的にどっち?と言われれば、私はARS133のほうを選ぶでしょうか。
個人的に結構クラシックじゃなくても、オーケストラものが好きで聴くので、このARS133の
表現力が生きてくる場面が多いです。


さて、このARS133、そもそもは「HS1697ti + ARS133」で「HS1695ti」と同じ音を
得ようということで購入したわけですが、その点はどうなのか?

私の中の結論としては「違うもの」です。
むしろARS133にして目指していたHS1695tiから遠くなった気がしています。
もちろんしつこいようですが、結果論この音場表現力や定位感を手に入れられて、購入したこと
自体は正解だったと思っています。
が、本来購入動機であったところに対しては…遠くなり別のベクトルに進んでいってしまった感があります。

答えは分からないですが、ARC71とARS133、仕様を見る限り…線材は同じだと…
思うんですよねぇ…
だとしたら私の耳がおかしいか、もはや1695tiを聴いた時の記憶が当てにならないのでしょう。
そんな当てにならない自分にはガッカリですが、いい買い物をできたので良しとしましょう。

victor「HA-FW10000」で使ったらどうなるかな…と考え始めています。
ただでさえその音場感、ホール感は別格です。そのイヤホンにこのケーブル使ったら…
MMCXバージョンも買うことになるのか…




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