2022年11月10日木曜日

LIZER LAB「 JIJUJET-2 」のレビュー~目指せJIJU-JETとJIJUFINのいいとこどり~

 今回は、LIZER LABさんの「JIJUJET-2」のレビューを書きたいと思います。

JIJUJET-2





提供いただいているものですが、LIZER LABさんからも「ガチンコでお願いします」と言われているので、
ガチンコでレビューしたいと思います。

ガチンコでと言った流れ的に辛口に行きたいんですが、これまでLIZER LABさんの
「JIJU」シリーズは
・JIJU
・JIJU-JET
・JIJUFIN
と使用してきましたが、総合的には完成度No.1だと思います。

これまでのモデルたち
左から「JIJU」「JIJU-JET」「JIJUFIN」






■JIJUJET-2 開封

いつも通りのハードケースです。
今回はS、M、L3サイズのセットをご提供いただきました。
ちなみに取説は既存モデルのものだそうで、一般販売されたものはなにか変わるのかも??しれません。
今回のJIJUJET-2の傘部分の色は写真のような半透明になるそうです。

JIJUJET-2のハードケース

JIJUJET-2
傘部分は半透明です

名前からして「JIIJU-JET」の後継機なので、JIJU-JETと比べてみると結構いろいろと違います。
孔の位置や大きさ、プラグの高さ等が調整されているようです。

JIJUJET-2とJIJU-JET
ひょっとしてJIJUシリーズに初めて触れる方のために説明しておくと
この傘が広がっている方を耳に入れます。

JIJUJET-2とJIJU-JETの比較
孔は全体的に大きくなる方向性に見えます

JIJUJET-2とJIJU-JETの比較
わかりづらいですが、傘部分に空いた孔の位置も少し変わっています。
JIJU-JETのほうがよりプラグに近い根元に孔が設けられていました。

JIJUJET-2とJIJU-JETの比較
プラグの高さがより低くなりました。
プラグが耳の中で触れて冷やりとする方もいらっしゃるようなので
そのあたりも考慮されているのかもしれません。


■JIJUJET-2の音質について

ざっくりとまとめると、先代「JIJU-JET」と前回レビューした「JIJUFIN」のいいとこどりをして
間に位置するモデルという印象です。
「間に位置する」というと「中途半端」というイメージも持たれるかもしれませんし、
世の中にはそうなってしまう商品もあるんだと思いますが、このJIJU-JET2に関しては
もっとポジティブで、「間を狙って、よりいろいろなもののバランスが取れた」という商品になったという印象です。

別に提供していただいたのでヨイショしようとしているわけではありません。
むしろ「ガチでお願いします」の気持ちに応えるべく(?)、粗探しする気持ちで使用した結果です。

まずJIJU-JETとJIJUFINについておさらいすると、私の意見としては

  • JIJU-JET:音像は少し遠くに下がり、前方方向への定位感と特に奥行方向への空間表現力に長けたイヤーピース
  • JIJUFIN:前方定位感や空間の広がりの表現力よりも、音のリアリティや解像感をより重視したイヤーピース
という印象です。

JIJU-JETとJIJUFIN
JIJU-JET とJIJUFIN

JIJUFINはJIJU-JETの正常進化版というよりも、
「また違った良さがあるイヤーピース」だと個人的には思っています。

今回のJIJUJET-2はこの両方の良さ、つまりJIJU-JETの空間表現力とJIJUFINの解像感を、
それぞれ良さを削りすぎることなく、うまく1つにまとめて両立させていると思います。

JIJU-JETとJIJUJET-2を比較すると、まず像は近寄ってきます。
JIJUFINほどではないですがグッと近くなります。
近くなり、よりパキッとした解像感や線の太さがあるのでボーカルのリアリティ・実在感みたいなものを
もっと感じたいという方にはハマります。

とは言え、JIJUFINの時に特に女性ボーカルを聴いていてたまに気になった、高域のシャリシャリした攻撃性
はなくなっており、気持ちよく聴いていられます。

JIJU-JETのほうが全体的により丸く、マイルドな印象で、JIJUJET-2は音の響きも抑えてよりカチッとした印象ですね。



解像感と似た話かもしれませんが、空間表現的な立体感ではなく、一音一音の立体感がより感じられ、
全体的に楽曲全体のメリハリも増しているように聴こえ、気持ちがいいです。

空間の立体的な表現力、特に奥行方向の表現力・コントラストという意味では、JIJU-JETのほうがあると思います。
JIJUJET-2は奥行方向の定位感のコントラストが弱く感じます。
先述した音の響きを抑えたチューニングも関係しているでしょうか。
ただ、「どちらが正しいですか?」と言われたら、より正確にその場の空間を再現しているのは
JIJUJET-2のほうかなぁと今回思いました。

JIJU-JETで聴いているときの広大なホール感が私は好きなので、なんか寂しい気持ちもなくはないですが、
JIJU-JETのホール感はある種の演出が含まれるものであって、
フェアに評価すると、JIJUJET-2のほうに軍配をあげるべきかなと。

■その他

このJIJUシリーズの難点のひとつが、その独特な形状による装着感ですが、
体感としては明らかにJIJUJET-2のほうがいいです。
装着した感じは同じですが、装着状態の維持力が全然違いました。

JIJUJET-2のほうがシリコンが肉厚なのか?と思い、ノギスで測ったりもしてみたんですが・・・
家にある適当な電子ノギスでは良くわかりませんでした・・・
が、たぶんこれはちょっと分厚いか・・・カップの先端(耳に最初に入るところ)の返しの形状が
少し違うの・・・かもしれない・・・
すいません。わかりません。気になる方は是非ご自分の耳と目と指で確かめてみてください。。

厚みが違うような・・・

形状が違うような・・・



と、いうことで、総合的に今までのJIJUシリーズの中でも完成度の高いモデルだと思います。
好き嫌いでいうと、個人的にはまだJIJU-JETの広大なホール感を推したい気持ちはありますし、
JIJUFINのレビューの際にも書いたと思いますが、「頭外定位イヤーピース」初体験の方に勧めるとしたら
JIJU-JETを勧めることも全然あると思います。「頭外定位イヤーピース感」「普通のイヤーピースと違う感」がわかりやすいので。

しかし「完成度が一番高いのは?」と言われたらJIJUJET-2を挙げます。
これまで頭外定位イヤーピースJIJUシリーズを利用したことがない方はもちろんのこと
JIJUシリーズを使っていた方も是非試してみたいただけたらと思います。

「イヤーピースはこれでいい」「これがいい」と思っていても、
使ってみたら「実はこっちのほうが・・・」なんて経験になる方、結構いらっしゃると思います。

よろしければ一度お試しくださいm(__)m





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