2020年5月24日日曜日

【レビュー】Hi-Unit「HSE-A1000PN」

Hi-Unitの「HSE-A1000PN」を購入したのでレビューを書いておこうと思います。


「HSE-A1000PN」はそのコストパフォーマンスの高さと、凛として時雨のドラマーであるピエール中野さんによる
チューニングということで話題のイヤホンですね。
「求めやすい価格帯でリスナーの感動を深めるイヤホン」をコンセプトに、
「この価格帯で究極と言えるバランス」を実現しているそうです。




なんとなくその世間的な注目具合に流され、安価な値段ということもありついでに買ってしまいました。

とりあえずはいつものように写真をいくつか。

パッケージです。


開けます。
どうでもいいんですが、2枚目の写真のように一部はケースに収まり、ケースから飛び出るような形で
収められています。なんか面白いですね。


オリジナルのキャンリングケース付です。


中には保証書とイヤーピース各サイズ


本体です。
ハウジングはアルミ削り出しで、それなりの重さがあります。
所有欲を満たすという意味でも重量感があた方が好きな私的にはいい感じです。
ステムは結構太目ですが、試したところ多少の無理やり感があるものもありますが、
SONYのハイブリッドやみんな大好きfinal「Eタイプ」、私が好きなaudio-technicaの「solid bass」も装着できました。



ジャック部分には「ALPEX」も文字が入っています。


■音質
音の輪郭をしっかり、はっきり描くソリッドな音作りという印象です。
低域~高域まで結構しっかりエッジが立っています。
チューニング的には結構高音域を持ち上げ、中低域は削っているんじゃないかな?という気がします。

高域を持ち上げることで解像感を出し、中低域を削ることでスッキリ感や見通しの良さをうまく演出している印象です。

「高域を持ち上げ」「スッキリ」なんていうと低域は少ないと思われるかもしれませんが、
そんなこともなく量感的には十分で、且つアタック感もあって歯切れのいい低音が鳴ってくれます。
ただ比較的高い位置で鳴るので、もう少し低い位置で鳴ってくれるとより個人的には好みでしょうか。

中音域に関してはちょっと雲隠れする場合がある気がします。
ボーカルものなんかは高域成分で形作られた輪郭がしっかりしているので、一音一音の独立性は高く、
そういう意味では他の音との分離感も良く、聴きやすくはあるのですが、中音域が充実していないので、
ちょっと「側だけで中身のない中音域(ボーカル)」という印象になることもあり、
生々しさや実在感といったところが今一つに感じられます。
でも、自分で書いておいてなんですが、1,700円にどこまで求めるんだという話でもありますね。

空間表現は標準的か若干狭めな表現をすると思います。
音の輪郭もしっかりしていて、全体的に「キレ」というものが感じられる音作りなので、
その分余韻的なものは結構スパッと潔くいくところがあり、
それゆえに空間を表現したりという部分は得意ではないかもしれません。
「空間を聴く(表現する)イヤホン」ではなく「発生している音そのものを聴くイヤホン」という印象です。

■装着感
少々重量感もあると書きましたが、装着していて疲れたり、痛くなったりする重さではありません。
オーソドックスな形状で特段装着感がいいということもありませんが
悪いこともありません。


総合すると、若干中域の薄さが気になることもありますが、
この価格帯で「高音もキラキラさせて、だからといって低音も充実させて」というありそうな要望を実現しているイヤホンではあると思います。
きっとこれを実現するためにピエール中野さんもチューニングにいろいろとご苦労もされたんだろうなと・・・

特別イヤホンにこだわらない or 比較対象もないという方であれば、
わずか1,700円のイヤホンですが、これで必要十分だと思います。
私も数千円から10万を超えるイヤホンもそれなりに所持していますが、
それらと比べた時にも1,700円でこのクオリティであれば十分な競争力だと思います。
他と(とくにより高価なものと)比べる機会があるとすると、ちょっと高音の刺さりや刺激、
等粗さを感じ取ってしまう場合もあるかもしれませんが・・

ちなみに・・・嫁にも感想を聞いたところ・・・
・全体的に薄っぺらい
・サウンドステージが狭い(嫁は「サウンドステージ」なんて言葉は使わないので私が解釈してますが)
・低域のパンチ力不足
・値段は1,700円で相応

だそうです。

私と嫁で好きな音の違いはあるとはいえ、
私は1,700円という価格で実に頑張っていると思いますが、嫁に言わせると「うん。これは1,700円でしょう。それ以上の価値はない」と。

さぁ、どちらが正しいのでしょうか・・・。
そもそも音は極論好き嫌いだとすると、「正しい」なんてものはないわけですが、
機会があれば皆さんもこのイヤホン、試してみてくださいm(__)m


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