いうことで、思ったことを書いておきたいと思います。
試聴してきたのは
- ETYMOTIC「EVO」
- 64 AUDIO「U6t」
- 水月雨(MOONDROP)「VARIATIONS」
- FAudio「Dark Sky」
- CHIKYU-SEKAI「2/COSMOS」
- SENNHEISER「IE900」
あたりになります。
旦那がずっと家にいると嫁のストレスになるという穏やかではない話を耳にし、
そういえばこの前「一人の時間が欲しい」と言っていたことを」思い出したので、ちょっとこの夏休みの1日家を空けようと思い立って
試聴しに行ってきました。きっと平日昼間なら店も混んでいないだろうと。
早速ですがプチレビュー(感想・印象)をば。
■ETYMOTIC「EVO」
いつか1本は買っておこうと思いながらも結局購入していないETYMOTIC。
今まではBA1発に拘ってきたメーカーさんですが、そんなETYMOTICから登場したBA×3搭載のイヤホン。
形状もよくある耳掛けカナル型の形状になりました。
ただ、よくある形状ですが、端子は2pinでもMMCXでもなくT2コネクターというレアな端子ですし、
ケーブルの細さにもビビります(ケーブルはとてつもなく細いですが非常に耐久性は高いそうです。参考記事のリンクを貼っておきます)。
音は、中高域の輪郭がハッキリ出て解像感があり、低音の量感はBA×3という構成から想像するよりも充実し、
質感も間延びしてペラペラ感のあるものではなく、思っていたよりも粒度の細かい品のいい低音を鳴らし、
結構好きな音なんじゃないかと想像します。
実際に聴いてきたはずなのに「想像します」とはどういうことじゃい。という話ですが、試聴機のイヤーピースが全く合いませんでした。
スッカスカのスッポスポ状態から、「ちゃんとフィッティングすればもう少しこうだろう」と想像しての感想なので、
こんな表現になっています。ちゃんとフィットした状態で聴いてみたい。
■64 AUDIO「U6t」
まず第一に格好いいです。
64 AUDIOのイヤホンというと「フェイスプレートにシール貼っておきました」というイメージなのですが、
この「U6t」はフェイスプレート部がレジン?で立体的に造形されており、「とりあえずシール貼っておきました」感がありません。
ベーシックカラーも黒でシンプルに決まっています。
おそらく64 AUDIOのイヤホンの中ではデザイン的には最も好きです。
音はというと、特に目立って何かを感じることはなかったですが、決して悪いと言っているのではありません。
「普通に良かった」「普通に正当」という印象です。
ただ、今までの64 AUDIOのモデルに比べると、比較的あっさりさっぱりした印象があります。
ので、「今までの64 AUDIOの音作りだと濃厚すぎたんだよな」という方はハマるかもしれません。
64 AUDIOさんにしては手の届きやすい値段設定ですし、そんな方は一度お試しあれ。
どこか感想に熱量が乗らないのは、「とはいえ十分にお高い」ということと、
「64 AUDIOさんですから(当然おかしなものは作らないでしょう)」ということでハードルが
上がってしまっているためと思われます。
■水月雨(MOONDROP)「VARIATIONS」
人気のMOONDROPです。なぜか私のこのブログでもMOONDROPさんのイヤホンレビューはよく見られます。
コスパの良さが受け入れられている感じでしょうか。
さて、今回の「VARIATIONS」ですが、なぜこの名前が付けられているのか私は知りませんが、一聴して「そういう意味でVARIATION」なのか。
と感じたイヤホンです。当たっているかはわかりませんが。
どういうことかというと、非常に特徴的な鳴りをします。特に低音。
手持ちで近いのを探すとNoble Audioの「M3」です。こちらのM3のレビューの際に以下のような図を描いて低音の立ち位置を紹介しました。
(b)がM3を表していて、低音の量感があるんですが、中心に被らないように低いところで拡がり、両サイドで空間を包み込むように
低音が立ち上がる・盛り上がるという拡がり方を説明しています(いるつもりです)。
VARIATIONSの低音はこのM3のように低ーいところで這うように拡がり、M3とは違って両サイドの立ち上がりはない。
そんな拡がり方をする低音です。この特徴的な鳴り、「お手持ちのイヤホンのバリエーションとしていかがですか?」そう言われている気がして、
なるほどだから名前が「VARIATIONS」なのかと勝手に納得しました。
特徴的ですが、空間的に「棲み分け」ができるので、中高域をマスクするようなことも避けられますし、実用的で特徴的であると同時に
特長的でもあります。非常に好印象です。
ちなみに低音の質的なところでいうと、M3のほうがより粒度が細かい上品な低音を鳴らす印象ですね。
そんな特徴的で特長的な拡がり方をして、量感もある低音に比して、中高域は細めの線で鋭く駆け抜けます。
輪郭もしっかりしていてボヤつきません。「なんか曇ってる感じがする」「なんか全体的に重い感じがする」そんな印象はありません。
低域はダイナミックドライバーが担当し、中域はBAドライバー、高域は静電ドライバーということで、異質なものの組み合わせ
ということもあり、例えば低域と中高域の質感や音の太さが明らかに違い、
低域~高域のダイナミックドライバー1発構成のイヤホンのような、「1枚岩感」を求める方はちょっと違和感を感じる方もいるかもしれません。
非常にいいイヤホンですが、個人的にはちょっとこのフェイスプレートのデザインと価格がネックです。
例えばこのイヤホンが4万円なら即買いな気がしますが、イマイチ気分の乗らないデザイン性と相まって6万と言われると・・・
他に選択肢あるんじゃないかと思ってしまう自分がいます。
■FAudio「Dark Sky」
FAudioの新フラッグシップモデル「Dark Sky」です。
濃紺が非常に綺麗で且つ落ち着いた雰囲気を醸し出し、金色の「Major」を装着して外を歩くのは憚られても
このデザインなら問題なく外を歩けそうです。
新フラッグシップモデルということで「Major」を凌ぐということですね。実際に
”Majorよりも遥かに優れたサウンドを作る”
がこのDark Skyの目標だったそうです。
ただ個人的にはMajorのほうが好きです。ポイントとしては
- Majorのほうが音場感や空間表現力・再現力に長ける
- ボーカルものも聴く人間としては帯域バランス的にMajorのほうがバランスが取れている気がする。Dark Skyだとボーカルが引っ込み気味で存在感が薄く感じる
この2点においてMajorのほうが好きで、MajorとDark Skyにどちらに票を入れますか?と言われたら
Majorに入れます。
■CHIKYU-SEKAI「2/COSMOS」
ハウジングの気持ちのいいクリアさ。
そのデザイン性が気になって聴いてみました。
うーむ・・・全体的に視界が晴れなくて曇り気味。モヤついた印象が強く、すぐに試聴をやめてしまいました。
ハウジングはすごくきれいですけどね。写真撮りたくなります。
■SENNHEISER「IE900」
ダイナミック1発好きとしてはずっと気になりつつも聴く機会がなくて、今回初めて聴きました。
ダイナミック1発だし、SENNHEISERだし、期待は高まります。
あ。デザインはあまり好きではありません。
このフェイスプレート部分にでーーんとメーカーロゴが主張しちゃってる感じが。
音の印象としては、同じダイナミック1発のVictor「HA-FW10000」と比べて、金属ハウジングのせいか
相対的にソリッドな響きですね。より鋭利な感じがします。
「カリッ」とした硬質な印象の音色で解像感は高いです。
好きな音ですが、じゃあFW10000にとって代わるかというと、個人的にはそこまでではないです。
輪郭が流れず粒立ちのいい音、スッキリしてボヤつかず、見通しのいい空間表現等、共通していいところもありますが、
- FW10000のほうが表面のざらつきがなく滑らか
- ウッドハウジングのおかげかハッキリ、鋭利さと絶妙に両立する優しさ&マイルドさ
といった点でやっぱり私はFW10000のほうが好きです。
ただ、低音の量感の充実具合及び遮音性に関しては断然IE900に軍配だと思います。
また、装着感に関してもですね。
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