今回はfinalの「F4100」を購入したのでレビューを書きたいと思います。
主に同じfinalの、ビジュアル的には私的にNo.1である「F7200」との比較という視点で書いていきます。
この「F4100」、特に新発売というわけでもありませんが、なぜこのタイミングで購入したのかといえば、
「いつか買おう」と漠然とは思っていたのですが、ふと某イヤホン・ヘッドホン専門店さんで
新品の取り扱いがなくなっていることに気づき、「ひょっとしたら終売が近いのか・・・」という
ことでこのタイミングで購入した次第です。あくまで私は事実はわかりませんが。。
ちなみに下記フジヤエービックさんでも「在庫限り」となっています。
先にもご紹介したように「F7200」も決して新しいイヤホンではないのですが、
いまだにビジュアル・デザイン的には私の中でNo.1のイヤホンで、そのF7200の姉妹機という
ことでF7200のような見た目的な輝きはありませんが、揃えたいと思っていました。
今回はいつもと違い写真たちからではなく、音質編レビューからいきたいと思います。
■音質
特定のメーカーさんに限らず、たまに
”値段の高いor安いがあるからと言ってどちらかが上位モデルや下位モデルということ
ではなく、あくまで音質のベクトルの違いです”
みたいな位置づけをされるラインナップがありますが、
このF4100とF7200もまさにそんな印象です。
そして個人的には音的にはF4100のほうが出番がありそうな気がしています。
何度も言いますがビジュアル的には圧倒的にF7200に軍配ですが。
F4100はF7200と比べると全体的に音が柔らかで、特に人間の聴覚上は一番おいしいであろう
中域の伸びやかさや、ボーカルの立体感の再現性に優れていると思います。
いい意味での緩さがあり、その緩さの塩梅がなかなかに絶妙な感じです。
F7200のほうはもっと硬質で、輪郭の膨らみがなくよりエッジが立っていて、
分離感があり1粒1粒の音がハッキリしている代わりに、中域の伸びやかさや開放感といった部分の
印象としては相対的に抑えが効かされている印象があります。
家の中で嫁に抑圧されている私のようです。
そしてボーカル物はF7200よりもボーカルが近く&目の前で大きく鳴ることで、
ボーカルはより存在感があって分かりやすく、「そこにいる」という人の声のリアリティを
感じられることも多かったです。
「感じられることも多かった」と表現しているように、ソースとの組み合わせで、
「この曲の場合はボーカルもF7200」ということもあるのですが、
「この曲のボーカルはF4100のほうがいいな。映えるな」と結論付けることが多かった
ということですね。
おそらくメーカーさん的にはF4100のほうにより低音の量感を充実させる意図があるのかな?と
思うのですが、その点はちょっと私の耳ではわかりませんでした。
F7200の低音のほうがちょっと硬い・・かな?なんて思うこともありましたが、、、
最終的には「どちらのほうが低音の量感があります」と言えるほどの違いを見出せませんでした。
高域もF4100のほうがそのいい意味での緩さみたいなものが、伸びやかに聴こえ、
対してF7200は残響感が少なく音の立下り・引きが早く、「スパッ」とした印象です。
もちろんF7200のこの特徴はこれはこれで価値だと思います。ソースや人の感性によっては
この引きの早さが欲しいということもあるはずです。
A8000なんかもポイントのひとつが立ち上がりの早さや、立下りの早さですしね。
音場表現的には横方向への広がりをより持っているのはF7200で、
空間の広がりのイメージとしてはちょうどトンネルのように、奥行方向に広がりを
感じるのはF4100です。
先述したようにF4100は結構中域がわかりやすく目の前で大きく陣取るので、その点も
横方向への広がりよりも奥行方向の空間展開に感じるんだと思います。
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【追記】2021/5
このF4100、中域のすばらしい表現力もあることですし、もう少し音場感、ホール感が
出せればよりGOODねん。と思い、私のマイブームであり、音場表現力をアップさせる
ことが期待できるイヤーピース「JIJU-JET」との組み合わせをトライしてみました。
結論、格段に良くなります。
音と音の距離感のコントラストがより明確になり、定位感が増し、分離感が向上します。
その結果全体的な印象もすっきり整理されます。
音場の広がり方という点では、ちょっと変わっている気もします。
下図のように素直に(?)横方向や奥行方向に広がるというよりも
近いところはさほど変わらず、奥に遠くなるほど横方向の広がりが感じられます。
感じ取れる空間の広がりを上から見ると台形になるような広がり方です。
いつも以上にお絵描きが崩壊していますが・・・これでも何度か描き直しています。。
ご勘弁ください。。
とにかく奥方向にいくほど横方向への広がりを感じるような広がりに私には聞こえます。
これはおそらく中域が比較的目の前で主張してくれるがゆえに
目の前の空間的広がりは感じにくいのではないかという気がします。
視覚で例えれば絵の前に人に立たれると、周りの視界が奪われる。
そんな感じでしょうか。
F7200+JIJU-JET と F4100+JIJU-JETを交互に聴き比べていると
やはり音場感や定位感はF7200のほうが優れている or 素直だなと改めて思います。
ほんとうにこの2本は「何を求めるか」でどちらが適切か変わってくると思います。
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■開封
見慣れたパッケージです。
こちらもお馴染みですね。以前にも言ったことがあるかもしれませんが、
このタイプのfinalさんのパッケージは和菓子感を感じます。
付属品たち。コンプライもついてきます。
キャリーケースの中に本体が入っています。
本体です。F7200のような輝きはないですが、丁寧な作りで所有感が満たされるものはあります。
F7200と並べてみます。ほんとにどうにかこのF7200につけてしまったチューブを外せないか・・
そして若干くすんでるのも気になりますね。
思っていたよりも性格の違いがあり、良さがあり、使い分けができる(したくなる)1本
だなと思いました。
- ボーカルものをよく聴く、ボーカル重視の方はF4100
- オーケストラをよく聴く方等、横方向への空間的広がりの再現性が欲しい方や、
F4100にもう少し音の締まりが欲しいor輪郭を感じたい、分離感が欲しいという方はF7200
といった感じかなと思います。
マットブラックでキラキラはしていませんが物としての美しさもあり、所有欲を満たしてくれますし
大事にしていきたいと思います。
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