intimeのイヤーピース「iReep 01」を購入してみたので、早速レビューしたいと思います。
下段:iReep 01 上段:比較対象のJIJU-JET |
intime「iReep 01」はintimeさんのオリジナルイヤーピースで、
・広いサウンドステージ
・臨場感
を得ることを目的としたイヤーピースです。
イヤホンから発せられた音の一部がいったんイヤーピース内の「反射空間」を介すことで、
「遅れた音」となり、その「遅れた音」があることで人間は音の方向や立体感を感じているという
性質を利用したものらしいです。
※出典 intimeさんHP(https://intime-acoustic.jp/?pid=168636357) |
イヤーピースコレクターとしては当然に即買いました。
今回はこの「iReep 01」と目指すところが同じであろう、私も日頃から愛用している、
LIZER LAB「JIJU-JET」と比較しながらレビューしたいと思います。
ちなみに素人解釈ですが、目指すところは同じでも2つのイヤーピースは若干方法論が異なります。
上図のように「iReep 01」はあくまでイヤホン内で音の遅延を発生させる構造ですが、「JIJU-JET」の場合は
傘部分(カップ部分)に穴が開いていて、その穴から一旦イヤーピースの外に音を逃がします。
そして耳珠(※下図)に反射して、戻ってきた音を再度穴から取り込んで外耳に遅れた音として送る。
という構造です。
耳珠(じじゅ) 人間の聴覚的にはここに反射することが大事らしい |
■まずは「iReep 01」開封
パッケージはこんな感じ。まぁ普通ですね。
裏面にはイヤーピースの構造と如何にして臨場感が得られるかの原理が簡単に説明されています。
Sサイズ、MSサイズ、Mサイズ、Lサイズの4サイズが入っています。
現状サイズ別の個別販売はないようですね。サイズ別で色が異なり、カラフルです。
(最初「MS」を「SM」と書いていました。なんか他のものになっちまうところだったぜぃ)
今回の比較対象である「JIJU-JET」は黒&シルバーのみなので、随分とイメージが違います。
ちなみにこの「iReep 01」並べた時にどうもサイズの違いが分かりにくい気がするんですが、
・Sサイズ=ピンク
・MSサイズ=グリーン
・Mサイズ=青
・Lサイズ=紫
だそうです。パッケージにも書いてないんですよね。
上段:JIJU-JET 下段:iReep 01 |
「iReep 01」と「JIJU-JET」を並べてみるとこんな感じ。
JIJU-JETのほうが金属も使ってるし、穴とか開いてるし、なんか複雑というか、構造的な感じがします。
装着してみるとこんな感じ。JIJU-JET装着時よりは圧倒的に違和感は少ないですね。
■intime「iReep 01」を使った際の音質について
通常のイヤーピースと比べると、確かに空間が前方方向に広がり、「耳の周りで鳴ってる」感が軽減され
そういう意味では臨場感が増すと思います。
前方に展開してくれますが、サウンドステージが広いかと言われると、そこまでの違いはない気もします。
ここからは主に「JIJU-JET」との比較するという視点で書いていきます。
結論を先に書いてしまうと、
個人的にはJIJU-JETに軍配
です。
「ん~どっちかなぁ・・・強いて言うなら・・・こっちかなぁ・・」という感じではなく、
圧倒的にJIJU-JETのほうがいいと思います。
あ。単純に音質的な話だけで、値段とか使用感は除いての評価です。
先にもサウンドステージの広さについて触れましたが、「iReep 01」のサウンドステージの広さと、
「JIJU-JET」の広さを比べると、圧倒的にJIJU-JETのほうが広いです。広いですし、空間の広さの
表現、再現が正確だと思います。
空間が晴れ渡り、見通しが良く、「その空間」の広がりが把握しやすいです。
2つのイヤーピースを比べると、全体的にJIJU-JETのほうが鋭利な音で、「iReep 01」はより
太く柔らかい音です。
JIJU-JETは一旦イヤーピースの外に音を逃がしていますが、「iReep 01」はイヤーピース内で
音の遅れを作っているという構造上当たり前な気もしますが、低音は「iReep 01」のほうが抜けないので、
より量感を感じることができます。
ただ太く低域がより充実しているんですが、女性ボーカルを聴いていると、同時にサ行の摩擦音が気になります。
俗に「サ行が刺さる」というあれです。
JIJU-JETに比べると、音の輪郭は流れ気味で、ボヤっとしていて音像が把握しにくいです。
と、言うことで
- 空間・音場表現力
- 摩擦音(サ行の音)の刺さり具合
- 音像の把握しやすさ
- 総じてリアリティ
という点でJIJU-JETのほうが優れていて、低域方面の充実では補えない。というのが私の結論です。
イヤーピースの構造を工夫して臨場感、サウンドステージの広さ、前方定位なんかを良くしようというのは
すごく面白くて好きですが、空間表現の改善とトレードオフで音質を・・・犠牲にしている・・・
ような・・・気がしなくも・・・ない。。
確かに通常のイヤーピースと比べると、前方定位感があっていいとは思うのですが、
そこに「JIJU-JET」という比較対象が出てきてしまうと、ちょっと・・・足りない。中途半端感を感じてしまいます。
では他に「iReep 01」のいい点はないのかというと
■使用感等その他
あります。
まず装着感は絶対的に「iReep 01」のほうがいいです。
使用したイヤホンがだいぶ重いというのもありますが、安定感は比べ物にならないくらい「iReep 01」のほうがいいです。
あとはお値段でしょうか。
「iReep 01」は4サイズセットで2,500円前後。対して「JIJU-JET」は1サイズで4,000円弱します。
いつもJIJU-JETの話題が出てきたときは言ってますが、お高いです。
私はこのお値段を払う価値があると思ってますが、イヤーピース1つに4,000円は払わないよ。
という方も当然いると思います。そんなお値段です。
■まとめ
「iReep 01」のいいところ
- 通常のイヤーピースと比較して前方定位感を感じることができる
- JIJU-JETと比較して低音方面は充実している
- JIJU-JETと比較して圧倒的に装着感はいい
- JIJU-JETと比較してお値段が良心的
「iReep 01」の残念なところ
- JIJU-JETと比較すると音場表現力、再現力が全体的に劣る
- 摩擦音が気になる
- 音の輪郭が流れやすくて、音像がハッキリしない
- 総じてJIJU-JETと比較するとリアリティに欠ける
といったところでしょうか。
これまでに既にJIJU-JETを試して好印象を持たれているような方だと、正直活躍の場を見出すのは・・・
難しい気がしますが、普段通常のイヤーピースしか使っていない、そこまでこだわったことがないという方は
使ってみると、ポジティブな違いを感じられるかもしれません。
はじめまして、いつも拝見させていただいています。
返信削除ご存知とはおもいますがjiju jetの後継のjiju finが発売されており、私自身無印jetは使用したことありませんでしたがfinを使用してみましたがかなり使用感が良かったので、宜しければご使用頂き比較レビューを拝見できれば幸いでございます。
コメントありがとうございます。
削除正直に申し上げますと、jijufin知りませんでした。。
早速購入したので、届き次第使用してみようと思います。
教えていただきありがとうございましたm(__)m